2021.04.07 ビザ・在留資格
著作・監修 北中彰 最終更新日: 2021/07/12

技術・人文知識・国際業務ビザ(在留資格)とは何か?

技術・人文知識・国際業務ビザ(在留資格)とは何か?
目次
  1. 技人国とは
  2. 技術とは
  3. 人文知識とは
  4. 国際業務とは
  5. 注意点
  6. 基本条件と申請事例
  7. ビザ申請の必要書類
  8. 技人国の転職、更新

1. 技人国とは

就労の認められている在留資格の1つ「技術・人文知識・国際業務」のことです。 「技人国(ぎじんこく)」とも言われます。 大学を卒業した人がその大学等での専門知識を活かして日本に正社員として就職する代表的な制度です。 オフィスワークが対象で肉体労働や単純労働などは該当しません。 滞在可能期間は、3ヵ月/1年/3年/5年 となっています。

2. 技術とは

技術の専攻分野の「理学,工学その他の自然科学の分野」などで 主に理系の知識を必要とする業務です。 大学等での専攻例は数理科学、物理科学、化学、生物科学、人類学、地質科学、地理学、地球物理学、科学教育、統計学、情報学、核科学…となっています 該当職は機械工学などの技術者、システムエンジニアなどのIT技術者、建築設計、商品開発技術、システム開発、などです。

3. 人文知識とは

法律学、経済学、社会学など主に文系の分野に関する知識を必要とする業務営業や企画、マーケティング領域の知見を活かすもので主に文系の知識を必要とする業務です。 大学等での専攻例は語学、文学、哲学 、教育学(体育学を含む)、心理学、社会学、歴史学、地域研究、基礎法学、公法学、国際関係法学 該当職は経理、会計、人事管理、企業法務、商品企画開発、営業、販売、経営コンサル、などです。

4. 国際業務とは

外国の文化・外国人としての知識を発揮できる業務です。 大学等での専攻は分離どちらも対応可能です。 該当職は母国語での通訳や翻訳、語学指導、広報、宣伝、貿易関係、デザイン、商品開発、などです。

5. 注意点

申請が通るための重要な点は日本での業務内容と大学の専攻や実務経験が 関連していることです。 専攻と業務内容が不一致したり、ウェイトレス、警備員などの単純労働に該当されたりすると就労は不許可になりやすいです。 また勤務先の企業の持続性が見えない場合も不許可になる可能性があるので継続した雇用が できる環境であることを明示しましょう。 その他には申請者が犯罪歴や不法滞在歴があった場合、 技能実習生の滞在期間が満了して期間が空いてない場合なども許可が下りにくくなるケースがありますので採用前にチェックしましょう。

6. 申請許可事例

・ソフトウェアエンジニア 母国において工学を専攻して大学を卒業し,ソフトウェア会社に勤務した後,日本のソフトウェア会社との契約に基づきソフトウェアエンジニアとしてIT関係のサービスに就職します。 ・翻訳 母国の大学を卒業した後,日本の語学学校との契約に基づき,語学教師としての業務に従事します。 ・マーケティング 母国において経済学を専攻して大学を卒業し,日本の自動車メーカーとの契約に基づき,母国と日本との間のマーケティング支援業務に係る業務に従事します。

7. 基本条件と必要書類

・基本条件 「技術・人文・国際業務」の在留資格を申請するためには 学歴は4年制以上の大学卒または実務経験10年以上の専門学校卒、短期大学卒 報酬:日本人と同等の以上の報酬額の設定 雇用環境:継続した雇用が見込める環境、勤務先となる日本の企業などと直接的な雇用契約などが必要となります ・ビザ申請に必要な書類 必要書類は企業のカテゴリーによって変わります。以下がカテゴリーの分類です。
カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 カテゴリー4
区分 (所属機関) 次のいずれかに該当する機関 (1) 日本の証券取引所に上場している企業 (2) 保険業を営む相互会社 (3) 日本又は外国の国・地方公共団体 (4) 独立行政法人 (5) 特殊法人・認可法人 (6) 日本の国・地方公共団体認可の公益法人 (7) 法人税法別表第1に掲げる公共法人 (8)高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノベーション創出企業) ※対象はリンク先の「イノベーション促進支援措置一覧」をご確認ください。 (9)一定の条件を満たす企業等 次のいずれかに該当する機関 (1) 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中,給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人 (2) 在留申請オンラインシステムの利用申出の承認を受けている機関 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く) 左のいずれにも該当しない団体・個人
提出資料 【共通】 1 在留資格変更許可申請書 1通 ※地方出入国在留管理官署において,用紙を用意しています。また,法務省のホームページから取得することもできます。 2 写真(縦4cm×横3cm) 1葉 ※申請前3か月以内に正面から撮影された無帽,無背景で鮮明なもの。 ※写真の裏面に申請人の氏名を記載し,申請書の写真欄に貼付してください。 3 パスポート及び在留カード 提示 4 上記カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書 適宜 カテゴリー1:四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書(写し) 主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書(写し) 高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノ ベーション創出企業)であることを証明する文書(例えば,補助金交付決定通知書の写し) 上記「一定の条件を満たす企業等」であることを証明する文書(例えば,認定証等の写し) カテゴリー2:前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し) 在留申請オンラインシステムに係る利用申出の承認を受けていることを証明する文書(利用申出に係る承認のお知らせメール等) カテゴリー3:前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し) 5 専門学校を卒業し,専門士又は高度専門士の称号を付与された者については,専門士又は高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書 1通 6 派遣契約に基づいて就労する場合(申請人が被派遣者の場合) 申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(労働条件通知書(雇用契約書)等) 1通
カテゴリー1及びカテゴリー2については,その他の資料は原則不要。
申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料

(1)労働契約を締結する場合

労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき,労働者に交付される労働条件を明示する文書 1通

(2)日本法人である会社の役員に就任する場合

役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し 1通

(3)外国法人内の日本支店に転勤する場合及び会社以外の団体の役員に就任する場合

地位(担当業務),期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書 1通

申請人の学歴及び職歴その他経歴等を証明する文書
 
( 1)申請に係る技術又は知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書 1通
( 2)学歴又は職歴等を証明する次のいずれかの文書
 

ア大学等の卒業証明書又はこれと同等以上の教育を受けたことを証明する文書。なお,DOEACC制度の資格保有者の場合は,DOEACC資格の認定証(レベル「A」,「B」又は「C」に限る。) 1通

 

イ在職証明書等で,関連する業務に従事した期間を証明する文書(大学,高等専門学校,高等学校又は専修学校の専門課程において当該技術又は知識に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む。) 1通

 

ウIT技術者については,法務大臣が特例告示をもって定める「情報処理技術」に関する試験又は資格の合格証書又は資格証書 1通 ※【共通】5の資料を提出している場合は不要 エ外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事する場合(大学を卒業した者が翻訳・通訳又は語学の指導に従事する場合を除く。)は,関連する業務について3年以上の実務経験を証明する文書 1通

9 10 登記事項証明書 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料
 

(1)勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容(主要取引先と取引実績を含む。)等が詳細に記載された案内書 1通

 

(2)その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書 1通

11 直近の年度の決算文書の写し 1通
11 直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書 1通
12 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料

(1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合

外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 1通

(2)上記(1)を除く機関の場合

ア給与支払事務所等の開設届出書の写し 1通

イ次のいずれかの資料

(ア) 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書 (領収日付印のあるものの写し) 1通
(イ) 納期の特例を受けている場合は,その承認を受けていることを明らかにする資料 1通
引用: 技術・人文知識・国際業務 | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp) ビザ申請処理にかかる時間は1~3ヵ月が目安になっています。

8. 技人国の転職、更新

技人国ビザの在留期限の3ヵ月前には更新をしましょう。 早めに更新することで無駄な作業が発生しないようにしましょう。 在留期間更新許可申請 | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp) 中途で外国人を技人国ビザで採用する場合も素行不良がないこと、技人国ビザ の要件に適切かを確認しましょう。 在留資格外の活動は資格外活動となりますので注意しましょう。 他の在留資格から技人国ビザに変更して雇う場合は 在留資格変更許可申請をする必要があります。 在留資格変更許可申請 | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp) 以上が技術・人文・国際業務についてです。 企業として万全な外国人雇用者の受け入れ体制を作っていきましょう。