2021.04.08 支援・制度
著作・監修 北中彰 最終更新日: 2021/06/14

外国人材雇用の助成金・補助金制度の解説

外国人材雇用の助成金・補助金制度の解説

目次

  1. 助成金・補助金の違い
  2. 助成金の種類と目的
  3. 助成金申請のための基本条件
  4. 助成金を活用するための注意点
  5. 補助金について

こちらの記事では、「助成金」「補助金」の基本的な情報についてまとめています。
この制度は、外国人材を雇用する企業のためにある制度ですので、ぜひ活用していただきたいです。
各制度の管轄機関から通知がくるわけではないので、知らずに助成金や補助金を受給しなかったというのは非常に勿体ないことです。
この記事を読んで少しでもこれらの制度について理解していただければと思います。

まず注意していただきたいのは、 外国人を雇用したからといって助成金・補助金が必ず受給されるわけではありません。
様々な条件をクリアする必要があり、補助金は倍率が高いため補助を受けられない可能性もあります。
また、助成金・補助金の中でも目的によって種類があるので申請要件と企業の状況などと照らし合わせて申請する必要があります。

1. 助成金・補助金の違い

助成金と補助金を同じ制度だと認識される方もいますが、管轄する機関が違うため制度内容も異なってきます。
ただ、どちらも原則返済義務がないことは共通しています。

助成金とは

厚生労働省が管轄しており、財源が雇用保険から成り立っているため雇用保険に加入している企業が対象となります。
外国人を採用すると、言語や文化の違いから様々なトラブルが発生する可能性があります。外国人が問題なく働ける就労環境の整備や、外国人労働者の雇用安定に取り組む企業を助成することが目的です。
申請要件を満たせば助成金は交付されます。

補助金とは

経済産業省や地方自治体が管轄しており、法人税を財源としています。
補助金を利用して事業を促進し、公益を創出できる企業への補助が目的です。
補助金は予算が決まっているため、申請期間内に厳しい審査を通過しなければなりません。助成金よりも種類が豊富で支給額も高いため、申請する事業者も多く受給のハードルが高いです。

  助成金 補助金
管轄 厚生労働省 経済産業省、地方自治体
目的 雇用の安定、人材育成 事業の促進による公益の創出
財源 雇用保険 法人税
難易度 低い 高い
返済義務 原則不要 原則不要

2. 助成金の種類

ここでは、外国人を雇用している企業の方が主に活用する助成金の種類についてご紹介します。
といってもこれだけの助成金制度があると調べたりするのも大変ですよね。
ですが、これらの制度は定期的に内容が変わっていたり、特に現在のように新型コロナウイルスの影響が考慮されていると以前とは異なる内容になっていることがあります。
そのため助成金の利用を考えた際は、必ず厚生労働省などの公式HPでチェックしましょう。

  1. 雇用調整助成金
  2. キャリアアップ助成金
  3. 業務改善助成金
  4. 人材開発支援助成金
  5. 人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)
  6. トライアル雇用助成金
  7. 中小企業緊急雇用安定助成金
  8. 労働移動支援助成金
  9. 中途採用等支援助成金
  10. 特定求職者雇用開発助成金

3. 助成金申請のための基本条件

助成金にはさまざまな種類があります。
それぞれ申請要件や支給額が異なりますので、条件を細かく確認をして申請をするようにしてください。
ここでは、各助成金の共通する基本条件をご紹介します。

  • 雇用保険に加入済み、もしくは加入予定
  • 三親等を除く、従業員を1名以上雇用している
  • 風俗営業等関係の事業ではない
  • 不法就労の外国人を雇用していない
  • 直近6ヶ月以内に会社都合の解雇をしていない
  • 過去3年間に助成金の不正受給をしていない
  • 過去1年間に労働基準法に関する違反をしていない

特に注意したいのは、「不法就労の外国人を雇用していない」というものです。
近年、外国人が日本で働くというのは当たり前になってきました。
その分、外国人労働者などの悪いニュースも取り上げられやすくなったことで、出入国在留管理庁や警察も外国人の在留カードの確認は厳しくなっています。
不法就労や在留カードの偽造などの事件が多発しています。
不法就労で会社に勤めていたことが分かると企業にも罰則が与えられるため、信用問題にも関わってきます。
外国人の在留カードの確認というのは1番重要なことなので覚えておいてください。

4. 助成金を活用するための注意点

外国人を雇用しても助成金が必ず受給されるわけではない

冒頭でもお伝えしましたが、外国人を雇用しても全ての企業が対象になるわけではありません。外国人の雇用を対象とした助成金制度は多いですが、それぞれに細かな条件が設定されています。 また、制度内容は変わる可能性もあるので助成金制度に頼りすぎるのも注意が必要です。

助成金の受給を取り消される場合

申請要件をクリアし、助成金を受給した後であっても、助成金の対象期間に支給対象者が休業や離職をした場合、申請を調整・取り消す必要があります。
助成金は補助金よりも受給のハードルは低いですが、しっかりと審査は行われるので書類の準備は非常に大変です。 受給されたが申請が取り消しになるのは、今までの手続きが無駄になってしまうの で注意してください。

不法就労の外国人を雇用していることが発覚すると罪になる

助成金の申請をする際に、不法就労の外国人を雇用していることが発覚する可能性があります。
故意に不法就労の外国人を雇用している企業の方は申請しないと思いますが、企業が認知していないところで不法に働いていた、在留期限が切れている、などのことが起きると企業側に罪が問われることがあります。
外国人を雇用する際は、定期的に指導などを行うとトラブルを防ぐことができます。

5. 補助金について

補助金は、助成金と異なり予算が決まっているため、申請期間内に申請をして厳しい 審査を通過する必要があります。 管轄が経済産業省や地方自治体のため、地域によっても補助金制度の内容が異なりますので、ホームページを確認してください。 また、補正予算が組まれた場合は、二次募集を行う可能性もあるので随時、経済産業省や地方自治体のホームページを確認しておくと良いです。

以上が「助成金」「補助金」の基本的な情報でした。
これらの制度を活用して、より外国人の働きやすい環境作りや事業の促進に役立ててください。