2021.08.03 特定技能
著作・監修 北中彰 最終更新日: 2021/08/04

特定技能外国人の住居基準・水道光熱費・生活用品は?

特定技能外国人の住居基準・水道光熱費・生活用品は?

目次

  1. 特定技能外国人の支援の必要性
  2. 住居についての支援
  3. 水道光熱費、生活用品についての支援
  4. まとめ

特定技能制度は昨今の日本の業界での人手不足改善ために2019年4月より人材確保を目的として開始されました。日本の技術を習得し、母国に持ち帰るための技能実習制度とは違い、特定技能制度は日本の必要な分野への人材確保のために創設された制度です。

特定技能1号では通算5年間の在留期間ですが、特定技能2号では更新の制限がなく条件を満たせば日本に永住することも可能です。業界の担い手として日本に永住する可能性もある人材と受入れ後にトラブルが起きないように万全の準備で受け入れるようにしましょう。

しかし受け入れが決まったものの特定技能外国人の住居が決まっていなかったり、水道光熱費や生活用品の準備をどこまで行えばいいかわからなかったり、多くの不安を抱えているという受け入れ企業も多いのではないでしょうか。
外国人も母国を離れ単身で日本に訪れ多くの不安を抱えています。
そんな外国人の不安要素を一つでも多く取り除いてあげることで人材側、雇用側、双方が納得のいく雇用になるはずです

本記事では特定技能人材の受け入れを検討している企業に向け、住居の基準や水道光熱費・生活用品などの受け入れ支援について解説していきます。

特定技能外国人の支援の必要性

企業は特定技能外国人の受け入れの際に、人材が不自由なく日常生活、職務に関わる支援を行う必要があります。
受け入れの前に企業側が支援計画を立案し、その後計画に沿って支援を行います。
支援中には「義務的支援」と「任意的支援」が存在しており、支援計画の中には義務的支援をすべて含めなければいけません。任意的支援も支援計画に記載した場合はその支援には義務が発生します。
まずは義務的支援を計画に含めそこから特定技能外国人が安心して職務に従事できるよう支援計画を充実させましょう。

義務的支援はもちろん計画に含み実行する義務がありますが、任意的支援も計画に含めてしまうと実行する義務が生じるので、受け入れ後の余計なトラブルを避けるために本人との話し合いをよく行った上で支援計画を作成するようにしましょう。
人材側雇用側双方が満足できる支援計画を立案するようにしましょう。

住居についての支援

日本で生活していくためには住居が必要不可欠です。支援計画の中にも住居に関する支援は義務化されています。

特定技能外国人が日本での住居を確保していない場合は物件探しの補助から賃貸借契約の補助が必要になります。その場合は賃借の際に連帯保証人になるか、家賃保証業者を紹介しその緊急連絡先になる必要があります。日本いる外国人が雇用の際に以前の住居から引っ越しを希望して場合も同様の支援が必要です。

受け入れ企業が社宅を主有している場合はそれを提供することが可能です。この場合企業側が特定技能外国人から必要経費以上の金額を徴収することは禁じられています。最低限必要な額の徴収にとどめ、経済的利益をあげないようにしましょう。

受け入れ企業が住居を賃借し特定技能外国人に提供する方法もあります。この場合は特定技能外国人が来日する前に住居を準備しておき、本人同意のもと住居を提供できます。

ここで注意が必要なのが特定技能外国人の住居には部屋の広さについての規定が決まっていることです。特定技能外国人の住居は居間の広さが一人当たり7.5m²以上を確保することが義務付けられています。これは日本の一人暮らしの平均を考慮し設定された広さです。ルームシェアなど複数人での居住は可能ですが、居間の面積人数で割った広さが7.5m²以上である、必要があります。この7.5m²以上というのは居住、執務、作業、集会、娯楽その他の目的のために部屋を指し、ロフトは含まれないので注意が必要です。
住居選びの際に少しでも固定費を抑えた気持ちから特定技能外国人の方から7.5m²以下の物件を提案されたとしても応じてはいけません。特定技能外国人として新たに住居を賃借する場合は必ず7.5m²以上が必要になります。

しかし例外も存在します。それは技能実習2号から特定技能1号に移行する場合です。技能実習2号から一度帰国せずに特定技能1号に移行する場合や、一度帰国したものの引き続き同じ住居を使用する場合は寝室が4.5m²以上であれば要件を満たすことができます。この4.5m²以上は技能実習を受け入れる段階で必要な要件ですので基本的に問題はないでしょう。

技能実習生からの移行で同じ受け入れ企業であっても住居が変わる場合は7.5m²以上の住居が必要になります。
他には特定技能外国人との雇用契約終了または解除の際、次の受け入れ先が決まるまでの間住居が必要な場合は日常生活に支障をきたさないようにする支援が任意的ではありますが存在します。
特定技能外国人の来日における不安を一つでも減らすために支援計画に含むことも検討しましょう。

水道光熱費・生活用品についての支援

受け入れ企業は銀行やその他の金融機関において、口座の開設や携帯電話の契約、水道光熱費に関する手続きの補助が義務付けられています。
これらの契約は日本人でもわかりづらい点もありますので、特定技能外国人が十分に理解できる言語での説明も準備しておいた方がいいでしょう。住居選びの際と同様にこれらの契約手続きも特定技能外国人に説明し、十分な理解を得た上で契約するようにしましょう。

受け入れ企業所有の社宅の場合や受け入れ企業が賃借し提供する場合など、企業に水道光熱費の支払いをする場合にも利益を得てはならず、実際に住居で使用した料金のみ徴収するようにしましょう。
社宅や寮で特定技能外国人に食事を提供する場合も同様になります。材料費や人件費などの経費のみ徴収し利益を出さないようにしましょう。
何度も徴収の際に利益をあげないことに関して言及しているのは、不当に特定技能外国人から金銭を徴収することを禁じるためです。無用なトラブルを回避するためにも細心の注意を払うようにしましょう。

生活用品については生活オリエンテーション内で購入方法などについて説明します。

その他生活に関するルールやマナーなど日常生活に関する情報はこの生活オリエンテーション内で説明するようにしましょう。
支援の義務には規定されていませんが、住居が決まった際には必要最低限の生活必需品など揃えておくと外国人からも喜ばれ、スムーズに職場になじめるのではないでしょうか。

まとめ

2019年4月から開始した特定技能制度ですが創設からまだ日も浅く、これからこの制度を利用して日本に在留する外国人も増えていくはずです。
多くの企業で外国人の受け入れを検討しているものの実際に雇用できていない企業も多いのではないでしょうか。
日本では少子高齢化も進み日本人だけの労働力では人手不足が深刻化する一方です。
短期的な人手不足に改善という点でも中長期的に見た多くの分野での持続可能性を考慮しても外国人の受け入れは必要不可欠です。特定技能制度も在留期間の更新期限が定められていない特定技能2号の対象が1号に比べ少ないなど、問題点は存在します。

しかし時代の流れに合わせ、対象分野が今後増加するなど利用の幅が広がる可能性も大いにあります。そのため早期から外国人受け入れの土台を築いて人手不足に対応していくことが重要です。

特定技能外国人が心置きなく職務に従事するためにも受け入れ企業の支援は重要になってきます。
支援自体も法で定められている基準があることはもちろん特定技能外国人、受け入れ企業、双方が満足できる雇用にするために外国人に寄り添った支援が必要です。
特定技能外国人の受け入れを検討している企業は本記事を参考に受け入れを検討してみてください。